たこやき先生について
100円たこやき店長
お店に来る子どもたちからは「たこっちゃん」とか「てんちょー」とか「せんせー」とか呼ばれる。
この前、なんか急に小学生から「しゃちょう!」と呼ばれて、「社長!?社長なん!??」とか、「今度からおれもしゃちょうって呼びたい!」って店内がザワツキました。
社長ではない。
午前中は通信制高校の数学教師をしながら、昼から子どもは無料のたこ焼き屋さんをやっています。
職歴
大阪大学工学部卒業
→フリーター(約半年)
→大学事務職員(約2年半)
→フリーター(約1年)
→公立中学教師(6年)
→通信制高校教師(1年)
→たこやき先生(5年)
雑談したくて、たこやき屋さんを始めました
「雑談したいなー」と思って、フルタイムの教師を退職し、2021年にたこやき屋さんをオープンしました。
というのも、コロナ真っ只中の2020年の話です。
在宅勤務withキッズ(4歳)みたいな状態を続けていたら謎に気分が晴れないみたいな感じがありました。仕事が嫌とか子育てが嫌とかではないんだけど、なんかダルい。
で、ある日公園に行って娘の友だちとかパパ友とどーーーでもいいような会話をしたら、めっちゃ気が楽になったんですよ。
そこで「あーおれって雑談がしたかったのかも」と気づきました。
でも自分の住んでる町に雑談できるスペースはない。まあ仕方ないかーと思ってたら、ある日寝てるときにガバっと起きて
「たこやき屋さん始めたら全部解決するやん!!」
と気づいて、お店を作りました。
アレはまさにアイデアが降ってきた瞬間でしたねwアーティストみたいなやつw
それまでの人生で、たこやき屋さんをやろうと考えたことは1秒もなかったんですが、あれよあれよと思いついた半年後に開店していました。
YouTubeでたこやきの焼き方を調べて、
「まあ、出汁と小麦粉混ぜてソースマヨかけたら、マズイもん作るほうがムズいやろ」
と思いながらレシピが完成。
ビバ、インターネット。
最初は子ども無料じゃなかった
元々、たこやき屋さんは子どもを無料にしようと思って始めたわけではないんですよね。
雑談できるなら、子ども相手じゃなくても良かった。
知り合いがお金を置いていってくれて、
「子どもたちに食べさせてやってやー」
と言われたのを採用して、インターネットに載せました。
オープン前から、さすがに100円のたこやき屋さんだけでやれるとは考えていなかったので、「何かをインターネットに載せたら良さそう」とは思っていました。
それが、たまたま子ども無料の制度だったということです。
そういうのが好き。なんか人が関わって形が変わるの。雑談だなーって。
そしたら、なんかバズったりして、取材とかいろいろ受けるようになり、子どもたちが集まるお店になりました。毎日、雑談してる。
運が良い。
流されるのが上手い
基本的には数奇な人生を歩んでおり、教員時代は、
「母校に勤務して、担任持ったことないまま、教務主任になって、学年主任になる」
とか、レアなルートを作ってしまいました。オモロ。
初めて出版した本も、なぜか小学1年生向けの算数ドリルでした。中学と高校の数学免許しか持ってないのに。
流されるのが上手い。
基本的に要領は良くて、誰かに「これやって欲しい」と依頼されたことは、なんとなくこなせて来ました。
ただ、““圧倒的な成果””みたいなのは出せたことはないんだよな。
ネガティブじゃなく、別にポジティブでもなく、器用貧乏って感じ。
ただ、このスキルが謎進化して、
「意味わからんことを意味わからんまま何となくカタチにする」
みたいなことができるようになりました。出たとこ勝負。
うちの店が生き延びてるのは、私の謎スキルのおかげ。
ラッキー。
でも、バズり散らかしたのに大して儲かってないのも、このスキルのせいか。
くそう。
まあいいか。生き延びてるし。
あなたも意味わからん謎の相談があったら私にくださいね。一緒に意味わからんままカタチにしましょう。
うちの店は、宇宙一おもろい
今は「当店って宇宙一おもしろいな~」と思っていて、どうにか生存させたいんですよね。
いや、もうどうにもならん時は、私も家族がいて生活もあるので畳むしかないんですが、家族の次に大事なものがお店なので、できるだけ存続させたい。
めちゃくちゃ良いんですよ。
うちの店。
見に来たらわかります。
圧倒的成果を出せないって言いましたが、当店のおもしろさだけは““ガチ””です。
宇宙一おもろい。
なんかアニメとかに出てくる場所感。
「こんな面白い店つぶれて良いの?」って思うので、「お金ください~」って言い続けてんですよね。
こんな面白い店つぶれて良いの?
最後に
たぶん、人が好きです。
こう言うと、どうしてもニュアンスがズレちゃうんだけど。
お店で適当な雑談してる時間が好き。
明日には忘れてるようなことを毎日繰り返したい。
雑談ってそういうものなので。
目的があるわけじゃなくて、ただ続くこと。
コロナ禍のとき何がしんどかったのかって、後になって考えたんだけど、多分「教師か父親をずっとやっていて、”役割”をまたぐってことがなかった」んですよね。
それが私はしんどくなる。
うちのたこやき屋さんって、一応「たこやきを提供する人・食べる人」って役割があるんだけど、雑な店なので、すぐに役割をまたいじゃう。天気の話もするし、学校の話もするし、恋バナを聴かされることもあれば、なぜか勉強を教えたり、一緒にジムに行ったりするようにもなる。コンビニ店員と客だとそうはいかない。もちろん、それは悪いことじゃないんだけどね。
私は、このページを見てくれてるあなたとだって雑談をしたいと思ってるけど、簡単じゃない。インターネットで見る側・見られる側の関係性はなかなか変えられない。機会があれば会いに来てくれよな。
私は顔を知らない誰かにむけて、何かをするというのが本当に苦手で。でも、サポーターをやってくれている人にはなんか届けたいと思って、せめて、できるだけ正直に文章を書いている。難しい。
インタビューとかで、よく「子どもの居場所を作りたくて始めたんですよね」って言われるんだけど、そんな思いは本当になかったんです。
私は、顔を知らない子どものために始められないんですよ。
自分が雑談したくて始めた。
エゴ中のエゴだと思う。
でも、
今、たこやきを食べに来てくれる子どもたちが現れて。
今、この目の前にいる子のために、明日も店を開けたいなと思ってます。
そういうことなんだよな。
よろしくね。